M観音堂
どんよりした雲、今にも雨が降り出しそうな天気の中、車を走らせ遠州へ。
畑の中の道を進んで行くと、一つ目立つ山が目に入る。
そこが今回の目的地、粟ヶ岳、別名無間山。
車1台分の狭い道を進んでいく。
眼下には畑や家々が小さく見え、随分山を登ってきたことを実感する。
頂上付近の駐車場に車を停めて、そこからは歩いてしか進めない山道に入る。
うっすらと霧が立ち込める山は、足元がよく滑り、少し油断すると落ちてしまいそうな急な斜面を下っていく。
一歩ずつ確実に進み、頂上から30分位降りたところに観音堂があった。
無間山観音堂。
お堂は長いこと放置され、風雨に晒されて傷み抜いていた。
霧の中に浮かぶお堂の廃墟は、独特の雰囲気でここが現世ではない様な感覚にさえなる。
境内には、天明2年(1782年)の石像や昭和初期の観音像など、歴史的にも興味深い石像がそのままの形で残されている。
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