紙の用途は様々で、その用途を数え上げたらキリがない。用途により工程にも工夫がなされ、日本では和紙の技術確立とともに発展し、江戸時代には襖や和傘や提灯・扇子、建築や工芸材料にも用途を広げた。西洋では工業的な量産化検討が深耕され、木材から直接原料を得てパルプを製造する技術が確立された。

パルプとは、主に製紙に用いられる繊維で、現在では主に木材を原料としてパルプを製造するが、水素結合を生じる繊維であれば製紙原料として使用できるため、草・藁・竹などの原料からパルプを抽出することも出来る。
現在、紙や板紙の国内出荷は減少の一途を辿り、低水準で推移している。
これは、コンピューターなどに文書を記録し、保存や管理、情報伝達などの効率を図った所謂ペーパーレス化によるものだ。
しかし、コンピューターが高度に普及した現代でも、新品の紙の国内出荷とは反比例に、使用量は減少する事無く増加している。これは、仕事の多くが知識労働になっているために紙の有効性は高まっていると予想できる。
余談だが、日本国民の1人当たりの年間紙使用量は平均243kg相当である。
近年では、再利用の紙が多く見受けられる。
この再利用の紙についてはリサイクル法により定義されている
「この法律は、主要な資源の大部分を輸入に依存している我が国において、近年の国民経済の発展に伴い、資源が大量に使用されていることにより、使用済物品等及び副産物が大量に発生し、その相当部分が廃棄されており、かつ、再生資源及び再生部品の相当部分が利用されずに廃棄されている状況にかんがみ、資源の有効な利用の確保を図るとともに、廃棄物の発生の抑制及び環境の保全に資するため、使用済物品等及び副産物の発生の抑制並びに再生資源及び再生部品の利用の促進に関する所要の措置を講ずることとし、もって国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする」
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